必要なのは定規とペンだけ!斜方眼の書き方を考えた
1番脳汁出てると実感できた数学は1番苦手な科目だった。
今思うとそうだったな、なんて考えます。
その中でも中学生の時の数学は割と得意だった気がする。
そんなことはさておき、タイトルのお話。
私、最近刺し子を刺すのにはまってるんです。
刺し子って東北地方が起こりの、寒い冬を温かく過ごす&貴重な布に手間を加えて丈夫にする(補修する)ということが狙いの生活の知恵だったわけです。
それが今はどちらかというとハンドメイドのジャンルの一つとしての位置づけが強いです。
私もその位置づけで楽しむ関わり方をしています。
それで、その刺し子なのですが、昔からある手仕事の一つであり、長い時間をかけてその刺し方の基本や模様にもそれぞれの地域性を持つようなバリエーションがあります。
その中で私が特にはまっているのが、”一目刺し”という方眼をもとに、比較的細かな連続模様を作り出す方法です。
方眼は正方眼と斜方眼の2種類が主なベースになっていて、
正方眼は四角いマスをガイドとする方。
斜方眼は正三角形のマスをガイドとする方。六角形ベースの図案などもこのガイドで刺します。
正方眼は比較的書きやすいと思います。
布地に正方形をきれいに引くのは確かに大変ですが、書き方の理屈はわかります。まっすぐ縦と横に引いたらいい。
ただ、正三角形の方眼てどうするの…?正三角形って単体をコンパス使ってしか書いた覚えがなかった私。
正三角形をびっしり連ねるってどうするんだ????
難しすぎないか?
ということで最初は斜方眼を自動生成してくれるやつの力を借りて画像として生成してそれを写していた。
ただ、正方形に仕立てた晒の布巾に刺していた私は、家庭用プリンターで出力する限界のA4サイズでは全く話にならず、サイズが足りない部分を後からずらして写しなおしていたので写しているのに歪んだガイド線しか出来上がらない。
しかもめちゃくちゃ疲れる。
と、いうことで自分でガイドを入れるのは正方形に限るわけだけども、そうなると刺せる図案も限られるのでだんだんつまらなくなってきた。
やっぱりどうにかして斜方眼を転写ガイドなしで引くことのできるルールを見つけられないだろうか。
ということで頑張って考えました。
頑張って、の部分は説明がへたくそなので一番最後に書きます。もし理屈もなんとなく理解したい、という方はお付き合いくださるとうれしいです。
中学生の数学レベルのこじつけ理屈なので筋が通ってない可能性が高いですが、こうやってお前は理解したのね。
と思ってくださったら幸いです。
では、まず方法。
「長方形の方眼を書いて、その対角線を引く。その交点をつなぐ」
①短辺2:長辺3になるような長方形の方眼をまず引きます。
②長方形の対角線を2方向から引きます。
③対角線を引いてできた交点をつなぐと正三角形ができます。
四角いガイド線も入ってしまいますが、個人的には今これがベストです。とても楽。
この引き方で斜方眼を引く場合、短辺の長さが三角形の1辺の長さになります。
ガイドを入れたいエリアの中心から外側に向かって長方形をつくる線を書いていくと、中心点を図案の中央に置くことができます。
【一辺1cmの斜方眼を作りたい場合】
短辺1cm(2):長辺1.5cm(3)の長方形の方眼をまず引きます。
そしてその対角線をつなぐように斜めの線を2方向から引きます。
最後に交点をつなぐ直線を引いて完成です。
とにかく、2:3の長さの割合で長方形の方眼を用意するので
1cmの斜方眼 1cm:1.5cm
2cmの斜方眼 2cm:3cm
3cmの斜方眼 3cm:4.5cm
4cmの斜方眼 4cm:6cm
…
と、まずベースの長方形方眼を書いて、斜めにつないで交点を結べばOKです。
特別な計算をしなくても、転写ガイドを用意しなくても、もうすでにガイドが印刷されている布巾をわざわざ買わなくても
好きな場所に好きなサイズで斜方眼が引ける嬉しさと編み出したときの脳汁ドバドバ出ている感覚でちょっとどころじゃない高揚感におぼれました。
これでいつでも麻の葉模様も、うろこ模様も、私の大好きな花亀甲も刺せる。
嬉しすぎる。
私の場合は、模様そのものはガイドとして書かずに、方眼だけ入れて刺しています。
ただのものぐさかきの所業であることは間違いないのですが、一応トレーニングも兼ねています。
一目の幅を手の感覚で揃えられるようにする為です。どうしても図案そのもののガイドがあると、それに沿ってやらなければ!と余計に意識をしてしまうので刺す法則と手と目の感覚でサクサク刺していく。
そうすることで飽きる前に作品を仕上げて達成感を得る。
そんな流れです。
さて、
なぜ長方形の方眼を書いて三角形を生成するところに行き着いたか、というお話です。
正三角形の定義をまず並べてみました。
①3辺が同じ長さである
②内角がすべて同じである
この二つが思い浮かびました。
③そして三角形の角度はすべて足すと180度になる
この定義に加えて
④正三角形は頂点から垂直に直線を下すと直角三角形が二つできる
この条件を利用しています。
四角から④の直角三角形、つまり、内角が90度、60度、30度(合わせて180度)になる三角形を生成する図ができれば良いと考えました。
90度→正三角形の頂点から底辺に向かって直線を下したときの底辺と交わった角度
60度→正三角形の内角
30度→分割された正三角形の内角の角度
ここまで考えて理屈を説明できなくなった。
なんとなくこの情報だけで、それを達成させるには、と思いながら手を動かしていたらできました……。
どうして…。
理屈が最後まで分からなくて少し気持ち悪い気がするけれど、とりあえずこの方法でどうにかこうにか正三角形が整列した方眼を作成できています。
よければだまされたと思って試してみてくださいね。
気が向いたら図解も入れます。